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2013年08月26日

No.1299 木村塾やってみよう会  8月度例会

8月19日、大阪駅前第2ビル4階 大学コンソーシアム大阪にて第38回「木村塾やってみよう会」が開催された。
今回の「我が人生を語る」は、鉄板加工業「坂元鋼材株式会社」の社長・坂元正三さん(43)。
リーマンショックの逆境をバネに会社の改革と自分自身の改革に愚直に取り組まれてきたこれまでの半生、
そしてこれからのビジョンを熱く語っていただいた。

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坂元さんは1969年大阪市西区九条生まれ。兄弟は姉2人。長男だったため
祖父が創業した鉄板加工の会社の跡取りとしての宿命を感じながらも、
高校時代、チェルノブイリ原発問題に関心を持ったのをきっかけに社会派の新聞記者を夢見た。
大学は政治学科に進学。大学卒業後、中国留学を経て憧れの時事通信社の記者になった。
しかし、28歳の時、転機が訪れる。記者になることにも反対しなかった父君が膵臓ガンに。
覚悟を決め家業を継いだ坂元さんに、父君はこう告げたという。
「ワシが死んだら1億円の生命保険金が入る。このカネで会社の借金を返せよ」と。
そして父君は1年後に他界。そこから坂元さんの経営者人生か始まった。

社長になって3年目、試練が襲いかかる。上位1〜2位の取引先が相次いで倒産。2期連続赤字に。
熟考を重ねた坂本さんは、5000万円のプラズマ切断機を導入した。
果たしてこの投資は、いざなぎ超え景気の後押しも受けて吉と出た。以降、6期連続黒字決算。
しかし、順風が続けば欲も出る。
今度は夢の機械であるレーザー切断機に投資。隣接地を購入し、新工場建設に踏み切った。
投資額は2億5000万円。
しかし、機械を購入したその月にリーマンショックが襲った。
受注は激減、在庫の相場は暴落し、多額の借金が残った。

「これまでやってこられたのは父が財産と人財を残してくれたからこそ。人の何倍も現場で働いてきた自負はありましたが、経営は全くしてこなかったことに気づいたんです」。
たとえば、PLは分かってもBSは分からない。方向性や理念・ビジョンを示していない。
中長期経営計画を作ろうとするが、いくらの売上計画を立てればよいか分からない・・・
「会社をバスで喩えると、社長は運転手。後ろには何十人もの社員とその家族が乗っているに
も拘わらず無免許で運転していた」と、坂元さんは振り返る。

坂元さんの社内改革と自己改革が始まった。
社内では朝礼、学習会、週刊新聞の発刊、給与袋へメッセージを入れるなど社員との価値観共有に努めた。
各種セミナーに参加する中、木村塾では、BSを理解し「1人あたりの物差し」を持つことを学んだ。
「1人あたり純資産1000万円を目標に持つことで、今後、リーマンショックのような大事態や災害に襲われ、仮に売上が0になったとしても2年間は社員に給料を払うことができ、その間に再生することができます。これまで悩んできたことが解決できました」と坂元さんは話す。

いま、坂元さんが抱くBSビジョンは、38年後の2051年、「100年企業を創ること」だ。
会社は現在62期。坂元さんは82歳になる。
「100年続く、潰れない強くて良い会社を創る。このビジョンを実現するためのロードマップをこれからも描いていきます!」と力強く公言し、逆境への感謝の言葉とともに締め括った。

しびれるほど、すばらしい話だった。何より感動的なのは、社員を大切にし、家族を大切にし、
世の中に貢献しようという坂元さんの篤い志である。それは行動や経営数字にも表れている。
100年企業を創ることは、ビジョンを超えて「ミッション」とも言えるものだ。
亡き父君への最大のプレゼントになるだろう。
また、坂元さんはオーケストラの一員として趣味の音楽を楽しみ、クラシック音楽の魅力を広める活動もされている。仕事だけでない幅のある人生に拍手を贈りたい。

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☆いただいたアンケートより抜粋

・ 坂元さんの、学んで実践する姿に感動しました。同じ時間軸を生きてきて、何が自分に足りなかったのか、これから何を学び実践しなければいけないのかを考えて生きていきます。
・ 「人生は学び続けること」「学んだことを自分のものにすること」。この2つを坂元さんは実践されている。シンプルだけどとても大事なことだと気付きました。
・ 社員さんは会社に人生を捧げてくれているからこそ、シアワセにすることが社長の仕事。私も創業メンバーを幸せにする想いが強くなりました。
・ 本当に経営者のあるべき姿を見させていただきました。そして自分も歩まないといけない道でありながら、全く出来ていないことに気付きました。
・ 人生の目標達成には想いだけでなく、何を学び、実行しなければいけないのかを強く考えさせられました。
・ 5年あれば事は変われるし、会社も変えられる。今日から変われば5年後には私もバリバリに、責任を持ってやっていられるでしょうか? YES! 今やりたいこと、やらなければいけないことが頭の中でグルグルです。
・ 私も坂元さんの会社で働いてみたいと思いました! 起業して社員を持ったとしたら坂元さんのように愛情を持って関わっていきたいと思います。



 

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