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2013年09月19日

No.1312  木村塾やってみよう会  9月度例会

9月9日、大阪駅前第2ビル4階 大学コンソーシアム大阪にて
第39回「木村塾やってみよう会」が開催された。
今回の「我が人生(ビジョン)を語る」は、得意分野の金融や財務の知識を活かして
大阪市中央区で経営コンサルタント会社「久遠経営」を営む立道岳人さん(44)。
大手都市銀行勤務を経て、僧侶の資格も持つその人生は、波乱万丈だ。

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「私は中学生のときにいじめに遭ったんです」。
スピーチはこんな自己開示から始まった。
立道さんは1969年大阪生まれの奈良育ち。心の傷を封印しようと打ちこんだのが、テニスだった。
「勝つのがすべて。負けたらおしまい」「 勝ち負けに極端にこだわる価値観」は、
この経験を通じて芽生えたという。
高校は兵庫県にあるテニスの有名校へ。大学もスポーツ推薦で進み、1991年F銀行に入行した。

当時の都市銀行は人気ドラマ「半沢直樹」そのままの世界。立道さんは「花のバブル組」だ。
しかし、埼玉県草加市の支店でスタートした銀行員生活は悲惨だった。
組織に迎合しない立道さんは上司から嫌われ、「こんなに出来ないやつは初めて」との烙印を押された。

2年目、ある「叩き上げ」の上司と出会った。学歴がモノを言う銀行で、叩き上げとは、高卒ながら
圧倒的な成果で這い上がってきた団塊世代の行員。
この上司に鍛えられた立道さんは、約3000人の同期の中で全国5位の成績に登りつめた。
次に勤めた東京・足立区の支店でも、叩き上げ上司がいた。新規開拓の訪問先で塩を撒かれ、
スリッパを投げられる中、その上司は「君は猫だな。犬になれ」と言った。
犬に徹すると、ある親方に気に入られ、次々に見込み顧客を紹介された。

大阪・今里支店では、粉飾決算と知りつつ融資した取引先が資金回収不能に。
このときに救ってくれたのも、叩き上げ上司だった。
「3人の叩き上げ上司たちからは、熱意、誠意の大切さを教えられました。自然に中小企業のお役に立ちたいと思うように」。
立道さんは述懐する。

しかし、バブル経済が崩壊すると、銀行は「貸し渋り」「貸しはがし」に狂奔。
生き残りをかけた銀行再編が進む中、F銀行はD銀行、N銀行と合併。
本社勤務となったが、行内では各行出身者の主導権争いが勃発。立道さんは銀行を去った。

転職先の大阪の会計事務所では、自分の経験が中小企業の役に立つと実感できた。
自分の強みを中小企業に活かしたいと、独立を決意するも家族の大反対を食らい、迷走した。
一体自分は何のために生きているのか? 答えを求めて様々な体験に飛び込んだ。
「地獄の特訓」「直観力セミナー」「スピリチュアルセミナー」・・・

奈良市内を散策中、ふと入った小さな寺で住職さんから受けた言葉が人生を変えた。
『生きる目的は心を進化させること』『死んだら何も持っては行けない。持っていけるのは魂だけ』。
「心が奮い立ちました! 生きている間にどれだけ魂の質を高めることが出来るか、が大切だと」。
仏門に入ることを決意した立道さんは「得度」を受けて出家した。

2007年に「久遠経営」を設立。「久遠」とは仏教用語で「永遠」を意味する。
中小企業が永遠に栄え成長するように、との思いを込めた社名だ。

3カ月間は無収入だったが、迷いはなかった。
「人生の目的は魂を磨くこと。使命は中小企業のお役に立つこと」。
念じるうちに、次々と協力者が現れ、立道さんを必要とする顧客が広がって来た。
開業から6年。今では「中小企業の駆け込み寺」との謳い文句通り、
数々の中小企業の窮地を救うパートナーとして絶大な信頼が寄せられている。

仏門を叩き、独立し、さまざまな学びを通じて立道さんは「心のトゲが取れた」と話す。
「過去の体験が自分の可能性を制限していました。人の目が過度に気になる。負けたらおしまい。負けたら相手にされない。そんな固定観念からやっと解放されました。ビジョンに向かって一直線で進む中で、今日すべきことをやればいい」。
晴れ晴れと語る立道さん。うれしい話がある。
「転職や独立に大反対だった父が、『よく想いを貫いた。わしが一番の応援団や』と言ってくれたんです」。

最後は「10年後の私からの手紙」で締めくくった。
「中小企業の防波堤になりたい」という立道さんは、そのビジョンの一つとして
「久遠パワーパートナーズ・ファンドを資本金5千万円で組織する」と掲げている。
「私が経営参謀を務める会社に万一何かがあったとしても『つなぎ融資』ができるように。
それが1社当たり1000万円として、お客様100社で10億円。ファンドはそのための資金です。
投資家を集めて必ず実現します」と言明する。

これは、まさに「メシの種を作る」「カタチを変える」ということだ。
立道さんはまちがいなくアントレプレナー(起業家)だ。彼ならやるだろう。
魂がほとばしる我が人生・我がビジョンに、会場内は深い感動と大きな拍手に包まれた。

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☆いただいたアンケートより抜粋

・ 銀行、仏門、コンサルタント業を貫く「志」と「想い」に感銘を受けました。立道さんのFundはまさに起業=カタチを変え、メシのタネをつくることだと思いました。
・ 「想い」を全て実行に移す行動力と、常に「本気」である立道さんを尊敬します。
・ 「ぶれない生き方、誠実に生きる、熱意」の人ですね。感動しました。熱意を持って誠実に生きる。そうすれば結果が出るのですね。すばらしい話でした。
・ 色々の道を求めて突き進んで行かれる強さと勇気を感じました。親御さんの立場に立って見ると、何を試みても結果はしっかりと掴む息子だと思っていらっしゃるだろうと思いました。
・ 内容もさることながら話し方かすごく力強く、体に染みました。人が付いて来る方、というのは、こういう方なんだと思います。感動という一言に尽きます。
・ 自分の中標を持つことの大事さ。その中心となる針の大事さ。人生を左右するときの指針を持つ大切さを学びました。また、明確なビジョンの重要性に気付きました。
・ 生きる目的は心を進化させること。日々精進の中、信念を持つ半面、限りなく素直でありたいと強く思いました。
・ 「身近な人を幸せにできずに、遠くの人を幸せにできない」という言葉は立道さんが歩み、実践されている証しでもある。叩き上げの上司から学んだ事がこの言葉に表れている。



 

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