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2015年02月16日

No.1555 木村塾 やってみよう会 2月例会@

2月10日、グランフロント北館7Fナレッジサロンにて第57回「木村塾やってみよう会」を開催。
今回の「我が人生(経営)を語る」は、大阪市中央区の空堀商店街で讃岐手打ちうどん店
「麺どころ泰輔」を経営する山地泰輔さん。
いくつもの逆境に遭遇した44年間を振り返って「リベンジ人生だった」と語る。

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1970年、3人兄弟の次男として建築設計士を父親にもつ家庭に生まれた。
虫取りの好きな活発な少年だったが、ぜんそく体質に加え小学3年生の学校の健診で
不整脈と診断されたのを機に家の中でパソコンやゲームに没頭する「オタク」になった。
そんな生活から抜け出したのは、中3のとき。
ラグビー部に入ったお兄さんの練習に付き合わされて自分も始めると、体は次第に改善され元気になった。

高校時代にお父さんの建築事務所が倒産。ご両親は離婚し、子どもを抱えたお母さんに
経済的負担がのしかかった。
新聞配達のアルバイトで家計を助けていた山地さんだったが、だんだん荒れた生活をするように。
「学校をさぼって夜遊びして、暴走族になって・・・大人をなめ切っていました」。
ただ、そんな中で山地さん叱り、認めてくれた人がいた。バイト先の寿司屋の社長だ。
「仕事に対する姿勢を教えてもらいました。いつか自分もお金を貯めて飲食店を経営して誰かに返そうと」。

なんとか高校を卒業し、バイト求人誌の「給料マックス80万、3年で家が買える」
という誘い文句にひかれて面接に行ったのが、宅配大手のS社。
「そんな細い体で続けられるの?」
面接官の意地悪な質問に「あなたよりは長く続けます」と宣言。
この時に「3年で家を買う。給料80万円もらう。面接官より長く勤める」と心に誓った。

激務で知られるS社。「地獄の研修」を突破し、入社後も頑張れたのはこの目標のお陰だ。
3年目、23歳で予定通り、財形貯蓄で貯めたお金を頭金にして2,800万円のマンションを購入。
営業ドライバーになり5年目には給料80万を達成。面接官が辞めたことで目標をクリアした。
6年目になると「農耕らせん階段方式」と呼ばれるS社独自の営業方法で着実に実績を積み、
約3万人いるドライバーの中で山地さんたちの営業チームが売上で全国2位にも選ばれた。
8年目。家も車も手に入れ、飲食店開業資金の300万円も達成したが、仕事が面白くなって
ドライバーを続けた。

しかし、すでに目標を達成した山地さんは目指すゴールを失っていた。
お母さんのためにもう1軒家を買い、高級車を乗り回し、夜の街に繰り出し・・・
気付くとお金は貯まるどころか4,000万円の借金が残った。
その後、結婚。家庭を持ち、再び売上目標を掲げて「有言実行」を続けたが、新たな逆境が襲いかかる。
運転中に無呼吸症候群の症状が出るようになり、仕事に支障をきたすようになったのだ。
その上、心労で病に伏した奥さんとの結婚生活もピリオドを打つことに。

追突事故を機に退職を決意した山地さんは、2011年、22年勤めたS社を去り
学生時代に抱いた「恩返し」を形にすべく手打ちうどん店を開業することを決意した。
大手うどん店チェーンでの見習いを経て同店のチェーン店に加盟。
翌年にはチェーン店を脱退し、独自のレシピを開発して2012年8月に現在の店をオープンした。

「店を8月までに法人化させ、3年後6店舗で年商1億円に。年2店舗増で展開します。
今まではリベンジみたいなところで頑張ってきましたが、これからは人とのご縁を大切にして、
世の中にお返しのできる起業家を目指したい。創業支援のプロジェクトも立ち上げ、
身寄りのない子どもや意欲ある若者をサポートする起業家育成の学校を63歳で創ります」。
最後に現在の事業のほか、新規事業のプランも含めて2033年までの壮大なビジョンを
数字入りの言葉で語った。

心優しくサービス精神旺盛な山地さん。発表の最中もダジャレを連発して聴衆を笑わせる。
天から与えられた逆境のみならず、自ら目標数値を掲げて「創る逆境」に挑み、
リスクをとって変化に向かっていく姿は起業家そのものだ。

ただし、一つ数字に関して気になったことがある。
それは、山地さんの人生が「PL経営」であることだ。
目標は「売上」ではなく「自己資本」。つまり、貯金に置かなければいけない。
仕事も人生も「BS経営」に切り替えること。これがなければ真の意味で変化に対応できない。

「現在ピチピチの44歳、独身」。まだ人生の折り返し地点にも来ていない。
健闘を祈る。

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☆いただいたアンケートより抜粋

・ 山地さんのメンタルの強さとプロ意識のすごさに感動しました。やはり結果をつくらなければ、やる意味がないということが分かりました。数字と言葉が大事。数字を意識します。
・ 目標を明確にすること。有言実行の意志の強さを感じました。続けて行くことの大事さを学ばせていただきました。
・ 山地さんのハングリー精神や人を想う気持ちにも感動しました。私は数字に弱いのでもっと数値化して人生目標をたてようと強く思いました。
・ 「有言実行」の言葉が多く使われていました。自分の目標を設定すること。そこから達成する強い思い。未来ビジョンも必ず達成されるだろうと思います。
・ 失敗が、逆境が人を育てるということが良く分かりました。
・ 目標達成。スピード感。後輩への教育。背中を見せて教える。私も見習っていきます。
・ 会長と山地さんのやりとりを聴いていて僕は本当にツイテいると思いました。僕は情熱はある。ただ数字がない!! 人生の棚卸も大事ですが、これからの人生、会社経営を数字入りの目標を立てます。
・ 「少ない店舗、少ない人数でより多くの売上を上げることの大切さ。増収減益ではなく、1人当たりの利益を高くすること」「人の世話になったら良い。何十倍にもして返せばいい」「小さく生きるな!」という会長のお話が心に残りました。
・ 会長のフィードバック。単利ではない「複利経営」を、というお話がとても分かり易かった。何度効いても、ここだなと思います。
・ 山地さんからは22年間のS社時代の中で、どうすれば効率よく仕事が行えるか、仕事に対する貪欲さを。会長からはBS経営の極意。自分の貯金を生かす。小人数、小店舗でいかに自己資本を増やすことの重要性を教わりました。
・ 山地さんだからこそ、木村会長のフィードバックいつもより熱の入ったものになったのだと思います。参加できて良かった。



 

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